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労評東京都本部で取り組んでいるロイヤルリムジン闘争の3回目の団体交渉が行われました。
(団体交渉が行われた目黒交通自動車株式会社)
◎ロイヤルリムジンに対する労評の要求内容
労評がロイヤルリムジン資本に対して要求した内容は以下の通りです
前回までの交渉の内容はこちら。
要求書
2020年4月29日
ロイヤルリムジン株式会社
代表者代表取締役 金子 健作 殿
日本労働評議会中央執行委員会
委員長 長谷川清輝
1、組合員の賃金及び休業補償
1)保証給の支払い
保証給の支払いは4名の組合員については40万円、1名の組合員が35万円を4月、5月分について約束通り支給していただきたい。また、A組合員は祝い金が支給されていないので、早急に支給していただきたい。
2)休業手当の支給
一二三交通の組合員については、4月10日まではシフトに基づきそれぞれ勤務していましたが、4月10日以降は貴社の一方的な事業所閉鎖により勤務ができなくなりましたので、100%の賃金保障をしていただきたいと思います。
3)雇用調整助成金の活用
政府は、助成金の枠組みをさらに緩和して、100%給付方針を打ち出しています。法的に見ても労働者は100%の賃金支払いを請求できます。このことを踏まえて、休業手当は100%の支給を求めます。
2、経営状況の精査
先回決算書を開示してもらいましたが、この決算書の信ぴょう性を検証するために貴社からの説明、文書提出を求めます。具体的には次の点を要求します。
・親会社であるロイヤルリムジンの決算書の提出を求める。
・グループ全体の連結決算書の提出を求める。
3、事業再開に対する方針
貴社の説明によると、目黒交通自動車で30台を稼働して事業を再開するということです。当組合では次のように検討しました。
ロイヤルリムジンのハイヤー乗務をしていた組合員及びジャパンプレミアムの組合員はこれまで通りUberを利用したハイヤー事業の再開を望みます。この可能性については、口頭で説明をします。それがすぐに難しいのであれば目黒自動車交通のタクシー業務を検討します。
一二三交通の組合員は年齢も高齢であり、目黒まで通勤するのは困難であり、一二三交通の事業再開を望みます。聞き及んでいる範囲では、一二三交通の他労働組合の10人ほどが働き続ける意向を持っているとのことですから、一二三交通の事業再開は可能であると思います。
4、内定取り消しの損害賠償
大阪在住のB組合員は2月に内定をもらい、4月4日にロイヤルリムジン東京の事務所に内覧に訪れ、東京に行く準備をしていたところ4月8日に内定取消の連絡を受けました。すでに前の会社を辞めて就労の準備をしていて、銀座の事務所に行って挨拶をした時にも何も言われず、その4日後に内定取消しをされて、人生設計が大幅に狂ってしまった。その補償をどうするのか、見解を出してほしい。
これらの要求に対して、団交の席で金子社長からは次のように回答がありました。
◎矛盾だらけの呆れた社長の回答
休業補償については、社長は労基法の規定にそって直近3か月の平均賃金を基礎に計算して6割の支給と主張。
労評はそれでは、もともと約束していた保証給の支払いと話が違うため、あくまでも保証給の金額を基礎に計算するように求めました。
金子社長は、「労基署に聞いた」「社労士に聞いた」「他の労組から情報をもらった」など色々な言い訳を述べ、この点については平行線で結論には至っていません。
金子社長は、「原資がない」と言いながらも6割なら支払えるが、10割は支払えない根拠は何ら示しません。
労評は5人の保証給を100%、4月分、5月分支払えという要求を掲げて交渉し続けることになります。
残りの組合員(一二三交通の組合員)は100%の休業手当を支払うことを要求して交渉が続きます。
組合員のうち4月5月6月が保証給とされている組合員については保証給を資本側が支払う義務があることは、民法上の規定からも法的根拠のあること(民法130条)なので、コロナ問題があるにせよ請求する方針です。
休業補償60%では1,2,3月の平均賃金から算出するわけですから、実質的に通常の賃金の半分に満たない金額になります。
情報によると同じタクシー業界の他社では、御用組合でさえ、75%の休業手当を要求しているわけですから、60%は話になりません。
なお、念のためですが、労評が100%要求しているのは民法上の規定に基づいて賃金全額支払いを請求しているのであり、休業手当を100%支払えというものではありません。
事業再開については、目黒自動車交通で32台の車両で5月16日に操業を開始する予定とのことです。
それまでに人員を確保したいと述べています。
この点についてもどのような形で再開し、また乗務を希望する労働者をどのような条件で働かせるのか、会社との協議は継続です。
内定取り消しの件もまったく無責任なやり方で許せませんが、この点は事実確認をするという回答で次回以降の継続の交渉議題となります。
◎ロイヤルリムジンとの争議は継続している!
金子社長は解雇問題は解決し、事業再開の方向で今回の一連の争議はあたかも終了したかのように考えているのかもしれませんが、とんでもないことです。
金子社長は
「不可抗力で事業が停止してしまった。コロナウイルスの影響で売り上げが減ってしまったことは天災のようなもので、債権者もいずれ分かってもらえると信じている」
などと言いました。
不可抗力だというならば、真摯に謝罪の言葉を述べるべきですが、一言もありません。
まだ社会的責任を取っていないし、自分のやってきたこと(企業としての社会的公共性に反した解雇)に対して謝罪もしていない。
会社に団交を申し入れた一部組合員が解雇撤回をされただけです。
記者会見を開いて全従業員に対して謝罪と解雇撤回をすべきである。
これから事業再開をするうえで労使の協力は欠かせないが、約束した保証給への支払いについても配慮しようとしません。
休業手当の金額も労働者の生活に配慮しない。
政府も100%の休業補償を推奨し、企業もできるだけ休業補償をしようとしている。
法律通り平均賃金の60%としか言わない会社の態度で、事業再開に協力を得られるわけがない。
労評は、今回要求書で求めた内容が最低条件であり、これらが認めない以上、争議は終息しないと考えます。
次回の団体交渉は、5月6日13時から目黒自動車交通で行われます。
◎労評に加入して、雇用継続を要求しよう!
今回までの交渉で組合員で、雇用継続を求める人については、金子社長は雇用関係を認めています。
納得がいかず解雇された方、諦める必要はありません。
また、労評は、資本が雇用関係を認めるならば、労働者が安心して、納得して働くことのできる条件が整うまで、決して途中で要求は下げません。
今回要求している、休業補償など、企業、経営者としての最低限の責任を果たさせ、ロイヤルリムジンを労働者が働きやすい会社へと生まれ変わらせましょう。